伝統行事

楊枝のお加持・通し矢

楊枝のお加持(三十三間堂)

楊枝のお加持は、後白河法皇が、観音への篤い信仰から発願建立されたもので、後白河法皇が頭痛で悩まれた際に、頭痛平癒の祈願でたいへん効力があったことに由来し、本尊・千手観音菩薩のご宝前で7日間祈願した閼伽水(浄水)を、”人の熱悩を除く”とされる霊木・楊枝(やなぎ)の小枝を持って参拝者の頭上に灌いで無病息災・厄除開運のご利益を授ける修法です。正式には「楊枝浄水供(ようじじょうすいく)」と呼ばれます。
本尊の前では特別祈願の「矢形の福柳(福柳・厄除陀羅尼・干支柳)」が置かれて祈祷読経が行われ、参拝者に授与されます。また外陣では、参拝者の頭上に一人ずつ洒水を受けます。なお「大的全国大会」と重なるこの日は境内は終日無料公開される。

通し矢(三十三間堂 大的大会)

※令和3年は中止。

三十三間堂では江戸時代から、通し矢と呼ばれる競技が行われていました。この競技は各藩の弓術家が本堂西軒下(長さ約120m)の南端から北端の的を狙い、射通した矢数を競うもので、「軒下を通す」ことからその名が付きました。
軒天井に当たらぬよう矢を射抜くことは至難の業であり、通し矢は弓道家の誇りをかけた競技でした。
それにちなみ、新年を彩る行事となったのが、60mの距離から的を射る大的大会です。射手はその年の成人を迎える弓道の有段者と、称号者たちです。晴れ着をまとった新成人が境内を華やかに彩ります。

三十三間堂

日時:1月15日に近い日曜日
住所:京都市東山区三十三間堂廻町657
アクセス:市バス100・206・208系統 博物館三十三間堂前下車、京阪本線 京阪七条下車
HP:http://sanjusangendo.jp/

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